2010年11月17日

第2回「このラノ大賞」応募に向けてのアドバイス(最終回)

『このラノ』編集部のSです。

昨日は大変失礼いたしました。
気を取り直して本日は『第2回「このラノ大賞」応募に向けてのアドバイス』をお届けします。
最終回となる今回は、前回の最後に予告しておいた通り、
「受賞するためにもっとも必要なもの」の話をしたいと思います。



さて、皆さんは「新人賞を受賞するためにもっとも必要なもの」と聞いて、
どういったものを思い浮かべるでしょうか。
発想力、文章力、キャラ作りの上手さ……
確かにどれも、作品作りには大切なものです。
ですがもし仮に、新人賞を受賞するためにもっとも必要なものを1つ挙げろ、
と尋ねられたら、私は迷わず「運」と答えます。



なんだそれ、と思う方もいるかもしれません。
ですが冗談でもなんでもなく、新人賞の選考において、
「運」というのは(恐らく皆さんが思っている以上に)非常に重要なのです。

たとえば、一度に何百通という応募が来る新人賞では、
1人の人間がすべての作品に目を通すことは残念ながら不可能です。
結果、何人かで手分けして選考にあたっていくことになりますが、
人間である以上、やはりそれぞれ得意なジャンルや好みというものがあります。
つまり、誰が選考にあたったかによって、
通ったり通らなかったりすることがあるということです。
もちろん編集部としても、そういうケースがなるべく起きないよう、
あれこれ対策してはいますが、やはり限界というものはあります。

また、選考はだいたい、絶対評価ではなく相対評価で行われます。
相対評価というのは、選考対象となる作品の中で、
優れている上位何割かを通過させていく、というもので、
ある水準に達していれば選考通過させるが、そうでなければ、
たとえ通過作品がゼロだろうと通さない、という絶対評価とは異なります。
当然、応募作品全体のレベルが高ければ、受賞の可能性はぐっと下がります。
その結果、ある回に応募されていれば受賞していたはずの作品が、
別の回に応募したがために落選する、ということも起こりえます。

まあ、いつ応募しようが、誰が読もうが間違いなく受賞するほどの
超傑作であれば話は別ですが、そんな作品はまず存在しません。
最後に受賞する/しないを決めるのは、究極的には「運」なのです。



そうは言っても、運を自分で左右することは誰にもできません。
じゃあどうすればいいのかというと、結局のところ、
あきらめずに挑戦し続けるしかないのだと思います。
第1回「このラノ大賞」の場合、700人以上が応募して、受賞したのはたったの5人。
99%以上の応募者は落選しているのです。
もともと落選して当たり前、受賞すればラッキー。
それくらいの前向きな気持ちで、
落選しても必要以上に落ち込んだりすることなく、
挑戦を続けていってほしいと思います。
(もっともそれは、作品作りに手を抜いてもいいということではありません。
受賞の栄冠というのは、最善を尽くして作品を仕上げ、挑戦を続けた人が、
最後に少しだけ運を味方につけることで、手に入れるものだと思います)


ちなみにその際、過去に落選した作品に手直しをして、
ほかの賞に出しなおす、という方をしばしば見かけますが、
個人的にはあまりそのやり方はおすすめしません。
落選するからにはそれだけの理由があり、そしてそれは往々にして、
少々手直ししたところで解消されるものではないからです。

それに、考えてみてください。
もしあなたが受賞して、作家として生きていこうと考えた場合、
書き続けるために、どんどんアイデアを出していかなければいけません。
思いついたときには斬新だったアイデアでも、
温めているうちにだんだんと古びてきたりします。
一度書いた作品を大切に思う気持ちはよくわかります。
ですが、書き手の思い入れと、作品の面白さとはまた別問題です。
作家を続けていこうと思ったら、時には一度生まれた作品やアイデアを
すっぱりと切り捨てていくことも必要なのです。


最後にもう1つ、これから応募しようとしている方に伝えておきたいことがあります。
それは――というあたりで、長くなってきたのでここから先は
また来週に回したいと思います。
……やっぱり今回じゃ終わらなかったか!

もっともここから先は、これまで以上に大きな枠での話になってくるので、
内容的には本連載の番外編ということになるかと思います。
これから応募を考えている方も、時間の空いたときに読む、
くらいのつもりで考えておいていただければ。

それではまた来週。


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