2010年08月

2010年08月25日

暴走妄想

『このラノ』編集部のSです。

受賞作の編集作業も一段落し、編集部もかつての落ち着きを取り戻した……かと思えばさにあらず。
ここからは、いかにして読者の皆さんに作品を手に取ってもらうかを考えていかなければいけません。
どんなにおもしろい作品でも、手に取ってもらえなければないのと同じ。
刊行まであまり時間はありませんが、一人でも多くの読者に手に取ってもらえるよう、
できる限りのことをやっていきたいと思っています。



と、珍しくかっこつけてみたところで、さっそくその「できる限りのこと」のひとつを。
先週に引き続き、私Sが担当している作品のご紹介です。


今回紹介するのは『暴走少女と妄想少年』
すでにお知らせしている通り、第1回このラノ大賞からは5作品が刊行されるわけですが、
この『暴走少女と妄想少年』は、その中で一番「ライトノベルらしい」作品かと思います。

最大の魅力は、キャラクター同士の会話の楽しさ。
最近の作品だと『バカとテストと召喚獣』や『化物語』っぽい楽しさ、といえばなんとなく伝わるでしょうか。
大賞特設サイトの立ち読みでも、その楽しさの一端は感じてもらえるのではと思いますが、
短い立ち読みでは魅力のすべてを伝えきれないのもまた事実。

そこで今回のエントリでは、立ち読みとはまた別に、
特別に本文の一部を大公開!してみたいと思います。


とある事情から、ヒロイン・武瑠の家に泊まることになった主人公・善一
けれど武瑠の姉・利美は、妹を溺愛するあまり、善一を「夜になったら豹変する狼」扱いして
なかなか首を縦に振ろうとしない。
「だったら手錠でもつければいいじゃないか」という武瑠に対して、利美は――

「それでも心配よ! 手を使えなくても獣は音を立てずに忍び寄って来るわ!」
「だったら足枷もつければいいだろ」
「駄目よ。それでも芋虫みたいに這い寄って来るわ!」
な、なんか……雲行きが怪しく……。
「じゃあ動けないように押入れの中に縛りつけておくとか」
「まだまだ不安よ。こっそり襖を開けて覗いてるかもしれないわ!」
「自分で外せないよう目隠しさせる」
「武瑠の可愛い寝息を聞こうと耳を澄ませてるかもしれないわ!」
「耳栓させる」
「武瑠の甘い香りを吸おうと鼻を膨らませてるかもしれないわ!」
「鼻栓」
「武瑠と同じ空気を吸おうと深呼吸してるかもしれないわ!」
「口――」
「死にますよ!」
とまあ、万事がこんな感じで進んでいき、飽きるということがありません。
このおもしろさはなかなか理屈で説明できるものではないので、
ぜひぜひ手に取って読んでほしいところです。


ついでにキャラクターの話も少し。
ヒロインの武瑠は、誰もが認める絶世の美少女で、
高校受験時も点数がトップだったという才媛。
一見完璧超人の彼女ですが、とにかく口が悪く、気に入らない相手には容赦なく蹴りを繰り出します。
外見は完璧だが中身はアレな武瑠は、最近流行りの(?)残念系ヒロインの一人といえるかもしれません。

けれどそれに輪をかけて特徴的なのが、主人公の善一。
一見普通の高校生な善一ですが、実はたぐいまれなる妄想力の持ち主。
ちょっとしたきっかけで妄想の世界に入り込んでは、現実と妄想の区別がつかなくなることもしばしば。
たとえばこんな感じ。

俺たち、特に武瑠が教室に入ると、やっぱり一瞬空気がしんとなってしまう。武瑠はまったく協力的じゃないし、教室の空気を気にする素振りすらない。おやつをエサにすれば多少は言うことを聞いてくれるが、それが癖になったら困る。動物の躾をする時、毎回ご褒美をやっていると、そのうち動物たちはエサをあげないと言うことを聞かなくなってしまう。だから武瑠を躾ける時もできるだけ…………できるだけ――

――武瑠を……躾?

な、何だ……この背徳的であると同時に、底の見えない果てしなく甘美なフレーズは。もしもそれがかな適うとすれば、武瑠から「ご主人様」とか言われたりするんだろうか? いや、むしろ言葉はいらないのかもしれない。「ワン」でもいいし、「ニャン」でもいい。動物耳を頭に装着させ、ぺろぺろと頬を舐めて甘えてくる武瑠――
『ははは、くすぐったいよ武瑠』
『ワンワン。ぺろぺろ』
『ほんとに武瑠は甘えん坊だなあ。そんな甘えん坊さんには肉球プニプニの刑だ。ほらほらプニプニ~プニプニ~』
『キュウ~ン』
『武瑠は可愛いなあ。でも武瑠、ワンちゃんは普段服を着てないんだよ? だから、ね? こんな邪魔な物は脱いでしまおう。いいね?』
『……ワン』
『うん、いい子だ。さあ脱ぎ脱ぎしようか』
「おい善一、何を発情期の犬みたいに荒い息をしてる?」
「……それはね、可愛い子犬が近くにいるからさ」
「どうしてそんなに血走った目をしてる?」
「……それはね、その子犬があんまりにも美味しそうだからだよ」
「その手はなんだ? 何でこっちににじり寄ってくる?」
「……それはね……お前を食べちゃうためさあああ!!」

こんな善一の妄想と、武瑠の暴走が合わさったとき、一体どんなことが起こるのか。
ぜひ、本編を楽しみにしていただければと思います。


著者の木野さんは「書きたいテーマとかあります?」と尋ねたときに
「コメディです」と即答するくらい、コメディに思い入れがある方です。
ラブコメの挿絵を描くのが夢だった、というコバシコさんとは、
ともに新人ながらいいコンビだと思います。

フレッシュな魅力あふれる、第1回このラノ大賞優秀賞受賞作『暴走少女と妄想少年』。
ぜひ発売日の9月10日を、のどをとんとん叩いて宇宙人のまねをしつつお待ちください。
編集部Sでした。

http://konorano.jp/
http://award2010.konorano.jp/ 

konorano at 01:34|PermalinkTrackBack(0)

2010年08月23日

「このラノ文庫の出来るまで」 第2回

にゅうこうなう。

お疲れ様です。
『このラノ』編集部のTです。
さて、今回は勝手に連載企画
「このラノ文庫の出来るまで」 第2回です。

本日は「色校」なるものについて。

konorano0080konorano0081






「色校とはなんぞや?」というのが今日のお話ですが、

平たく言ってしまえば、
イラストやタイトルの色とかがちゃんと出ているかな~というのを、
実際に本になる前に確認するためのものです。

先日、この連載の第1回でお話した「青焼き」同様、
表紙やカバーなども、実際に本になる前に、
試しに印刷をして、
ちゃんと印刷できるか、
期待したとおりに刷り上るか、
を確認するわけですね。

特に、本の顔とも言えるカバーは、
ちゃんと発色しているか、
期待した通りの色になっているかなどを、
隅々まで確認して、
修正などがある場合には、
印刷屋さんお願いして色味の修正をしてもらったり、
デザイナーさんにデザイン自体の
修正をお願いしたりするわけですね。

確認の際には編集者、デザイナー、イラストレーターなどなど、
ほんとに多くの人のチェックが入ります。

konorano0082






ちなみにカバー以外にも、
写真ように帯なども色校を出して、
問題がないか確認していますよ~。

konorano0083






さらに上の写真は、
色校の上部を拡大したものですが、(ちょっと見ずらくてごめんなさい…)
よく見るとCMYKの文字が。

これは
C(cyan) M(magenta) Y(yellow) K(black)という
4色を使って印刷しているよ~ということですが。
(blackなのにKとかこれいかに?という疑問いついては、諸説あるようなので、
こういった事に詳しい専門のサイトさんに
説明はお譲りするとして…。(汗))

場合によってはキャラクターの肌の色をきれいに見せたいとか、
タイトルロゴを目立つようにしたいとかいった理由で、
特色と呼ばれる別の色を特別に、
この4色とあわせて使うこともあったりします。

そんなわけで、
今日はちょっとまじめな連載第2回。

「色校の段」でした!

http://konorano.jp/
http://award2010.konorano.jp/
http://twitter.com/konorano_jp
↑このラノ文庫の情報をいち早くキャッチ!
ツイッターやってま~す。


konorano at 21:04|PermalinkTrackBack(0)

2010年08月20日

夏コミ&秋葉原 号外配布レポート!!

『このラノ』編集部のTです。

今日は、8月14日、15日に行われた、
第1回『このライトノベルがすごい!』大賞&このライトノベルがすごい!文庫創刊の
号外新聞

配布の模様をレポート!

gougai011











14日秋葉原にて、15日は東京ビックサイト周辺および秋葉原で、
号外新聞の配布が行われました。

2日間とも非常に天気がよく、絶好の?夏コミ日和!
秋葉原、国際展示場ともに大変な人出でしたね。

特に15日は朝8時からりんかい線国際展示場駅周辺で
号外の配布が行われたのですが、
多くの方が号外を手に取ってくださったようで、ありがとうございました!

私Tも両日に現場に参上してみました。
(地味にツイッターなどで「●●なう」的なツイートをして
みたりしたのですが、お気づきの方はいらっしゃったのでしょうか……?)

号外を手にされた方や当日現場付近にいた方は
既にご存知かと思いますが、
当日は浴衣を着た女の子たち号外を配布してくれました!

【国際展示場周辺での配布の様子】
gougai006gougai003













いや~それにしても、浴衣っていいよね……。

【秋葉原での配布の様子】
gougai009gougai007






うん…、やっぱり浴衣っていいよね……。

とはいえあの、炎天下、号外をもらう方も、配る方もかなり過酷だったはず。
皆様、本当にありがとうございました。

具体的な内容はもちろんもらっていただいた方だけのお楽しみではありますが、
一部のとらのあなさんやマンガ王八王子店さんの店頭では、
ひきつづき配布が行われているようなので、
もしお店に行って見つけたら、手にとってみてくださいね。

受賞作の詳細や、プレゼントなど盛りだくさんな内容になっていますよ!

いや~、それにしても今年も夏コミは熱かった!
当日は参加してらっしゃる、イラストレーターさんへの挨拶などにも伺ったのですが、
会場の熱気には圧倒されました。
夏の暑さだけではない、何か別の熱さを感じました。

この中に、いつか一緒にお仕事をさせていただいたり、
読者になってくださる方がいたらいいな~などと、
勝手な想像をしながら、会場を後にしたのでした。
がんばらねば!

gougai001













http://konorano.jp/
http://award2010.konorano.jp/
http://twitter.com/konorano_jp
↑このラノ文庫の情報をいち早くキャッチ!
ツイッターやってま~す。



konorano at 20:54|Permalink

インタビュー掲載

『このラノ』編集部のTです。

本日は、第1回『このライトノベルがすごい!』大賞

金賞受賞作『僕たちは監視されている』の著者 里田和登さんの

インタビューをスペシャルブログにアップしました〜。

http://blog.award2010.konorano.jp/

いや〜眠い…ZZzz

http://konorano.jp/
http://award2010.konorano.jp/



konorano at 02:18|PermalinkTrackBack(0)

2010年08月18日

「このラノ文庫の出来るまで」 第1回 

『このラノ』編集部のTです。
いや~暑いですね!
受賞作刊行、このラノ文庫創刊まで一ヶ月を切りました。
やばい!(汗)
編集部一同がんばっております。

はてさて、
先日、友人Yから、
「『このラノ』大賞のブログって、編集部のブログなのに
全然、本の話が出ていないよね~、
ちょっとは制作過程とかアップしたらいいんじゃない?」
と痛いところを突かれました。

編集部U氏になにげなく
T    「この間、友人にこんなこといわれちゃいましたよ~。てへへ~」
と話したところ。
U氏 「うん、じゃーそれやんなよ!」
T    「え、まじっすか?」
ということになりまして…。

できるだけ制作過程です!
題しまして「このラノ文庫の出来るまで」(連載回数未定)

本日は第1回ということで、
出来立てホヤホヤ『このラノ』大賞作品の青焼きをコッソリ公開!

konorano0077






青焼きとはとはなんぞや?
という方もいるかとは思うのですが、

簡単に言うと、実際に本になる前に、
印刷屋さんで、1度試しに出力をしてもらって、
入稿したデータに誤りがないかや、
イラストがちゃんと印刷されているかなどを、
確認するわけですね。

konorano0078











ちなみに写真のように実際の文庫とくらべると
かなりの厚み。
これは、紙の厚みの違いや印刷の仕方の違いによるものです。

konorano0079











中はこんな感じ。
基本的には実際の紙面と一緒ですね。

この青焼きに問題がなければ、
「じゃー、本番の印刷、いっちゃいましょーか?」
てなことになるわけです。

ちなみに、この青焼きを出すためのデータを、
印刷屋さんに渡す前にも
ゲラなるもの(これはまた別の機会に)を何度もだして
編集部や校閲部などで間違いがないか何度もチェックをします。

なので、この青焼きに大きな間違いなどが見つかると、
背筋がゾッとしちゃうわけですね…。
お~怖っ。

てなわけで、第1回「このらの文庫の出来るまで」、
「青焼きの段」でした。

てなことを書いていたら…、

U氏  「おいT」
T   「はい。なんですかUさん」
U氏 「これ、間違ってないか?」

背筋がゾゾゾっ
なんてね…。
(※本ブログ内の編集部員の会話は実際の会話とは “ほとんど” 関係ありません。)

第2回もお楽しみに!

http://konorano.jp/
http://award2010.konorano.jp/



konorano at 21:20|PermalinkTrackBack(0)